人との繋がりから生まれる、飲食店の醍醐味。

BAZ-K(以下 B):この度独立して、EGOZARU の新店をオープンした理由を教えてください。 

岡田(以下 岡):ぼんくら時代の社長に憧れて、 あんな社長になりたいと思ったのがきっかけで す。 

B:以前までのぼんくらグループでは何年ぐらい働いていたの?

岡:だいたい5年ぐらいですね。

B:じゃあ最初に任されたお店が EGOZARU だっ たんですか?

岡:そうですね。入って3ヶ月目くらいで歩いて たら急に、「明日から店長ねー」って言われて(笑)。 それがきっかけです。 

B:それまで飲食の経験は? 

岡:高校からずっとですね。調理師の専門学校に行って、ずっと料理してますね。


B:今の岡山の飲食業の流れ、事情はぶっちゃけどう見えてる? 

岡:そうですね、大きく言うと差別化、お店のカラーをどこで出していくかですね。いい食

材をこだわって使っているお店や、店作りの雰囲気、コンセプトで勝負しているお店だったり。 

B:店作りのポイントってあるの?ここは海外の をベースにしたとか、イメージはあった? 

岡:この店のイメージは『明るく』です。理由は、前のお店が暗かったから(笑)。ここは岡 山でもメイン通りに面しているし、明るくて入りやすいお店にしたかったんです。


B:EGOZARU を運営していく中で、今力を入 れていることはなんですか? 

岡:『食材』ですね。その中で も特に野菜。岡山県産がほとん どで、なるべく体に良い有機の 無農薬野菜を使っています。一 般的に無農薬はコストがかかる イメージだと思うんですけど、実はそんなことはないんですよ。仕入れ先などを工夫すればコストを抑えることはできるんですね。その仕入れた食 材をリーズナブルにみなさんに提供したいんです。食育ってひとつの文化だから、有機の無農薬野菜も、飲食店をやっていく中でのひとつの差別化、付加価値として使用しています。今の時代、美味しいものは誰でも作れるんですよ。逆に 美味しくないものを作る方が不思議ですからね(笑)。最近はスーパーやコンビニでごはんが買え る時代で、実際それが旨いと感じれば、親がそういうものしか子ども達に与えなくなって、その子が大きくなったときに本当の旨さって分からないんじゃないかって思うんですよ。例えば野菜の苦みを消すためにドレッシングができたり、お寿司にガリが付いているのは生ものに対しての消毒の ためであったりとか、そういった本来の意味というか食材のルーツ、食の教育をもう少し大人に なったらやっていきたいですね。あと今後やりた いこととしては、自分達で畑を作りたいと思っています。そして、そこで育った新鮮な食材をお店で提供したいんです。 

B:僕らも自分のお店で英田郡の棚田米をつかっておにぎりカフェっていうのを実験的にやってみ たんですけど、正直評判も良く、すごくおいしかっ たんです。けど現実的に考えると、一般消費者にはまだ高いのかな。でも明らかにその味の違いがわかるぐらい棚田米が美味しいし、実際に手間隙かけて作っている過程の写真を見ると、その価格でも充分に納得できるんですよね。


B:今の飲食業界は、チェーン店、個人店だった りが多く並んでいて、さらにバルっていうジャン ルは多いと思うんですけど、その中で今後生き 残って行く術として、先ほど出てきた畑を作るこ とや、食育などを考えているのか、それとも別に何かを考えているんですか? 

岡:今取り組んでいることを続けることが大切であって、農家さんと繋がっていれば、農家さんも ウィンになる関係性がベストですし、逆に新展開 を増して量が多くなると雑になる。この先も生き残っていくには、今取り組んでいることで上手くバランスを取り続けていくこと、そしてその中からさらにより新しいことも取り入れて、 雑にならないように 自分ができるキャパでやる こと、つまり自分の見える範囲でやることですね。 やっぱり見えない範囲でやれば、雑になってしま うので。

B:そういった考えはどこから学んだの? 

岡:前の会社で働いている中で色々気づかされま した。経営の考え方のすごい人を見てきたからこそ、現場のつらさが分かるんです。


B:今後、若い世代の人達が、『岡山』で飲食店を運営するにあたって、やっていくべきことは何が ありますか?また、独立していく人達が減ってきている原因は何だと思う? 

岡:労働環境の厳しさ。職種にもよるんだろうけ ど、なんか怒られ慣れてなさを感じます。後は食 文化の低下。コンビニやファミレスで満足する人が多くなってきている気がします。 

B:それはファッションも同じだわ。ファストファッションのお店でいいだろう、とかね。もち ろん悪くはないんだけど。クラブ人口にしても洋 服人口にしても、その楽しみを伝えれる人が 少なくなってきているんだろうね。今はいろ いろなものが溢れすぎていると思う。昔は飲食店の選びしろもそんなになかったし。でも岡田さんはそんな中でもこうして内装、外装もプロデュー スして、お店を出店できたのは何が要因なんで しょうか? 

岡:それは、やっぱりぼんくら社長の偉大さ。名前をいただける偉大さ。後は社長に学んだ人脈の作り方。酒を飲むことの楽しさ、飲食店のおもし ろさを教えてもらいましたね。 


B:そのおもしろさとは何ですか?

岡:『人の繋がり 』ですね。一緒にお酒を飲んで楽しかったら、それが一番ですね。そうすれば結局またどこかで繋が るし、若い子ともそれで繋がれるし。この業種だ からこそ出会える、繋がるきっかけがたくさんあるんです。 

B:いろんな職種の人に出会うのは僕等みたいに アパレルや飲食店をやってるからこそだよね。


B:今後の夢を教えて下さい。

岡:次はそういった野菜を使った野菜専門をやりたいと思っているんです。岡山にも野菜専門店はあるけど、そういったところが今はお手本ですね。さらに若者が食べられる場所が少ないと思うので、そんな場所も作らないと。と考えています。 

B:僕も今の飲食店にお願いしたいのは、完全には変えれないけど、主食をコンビニで済ます という流れを変えて欲しい。安価でもいいから体を思ったお店が増えてくれたらいいと思う。 

岡:ここの店で食べたら上手いとか、その人のチョ イスになれたらいいと思う。東京にある本なんだ けど、『東京のエロい店』っていうコラムというか本があって、女性と始めてデートに行く店とかを紹介している本で、この季節の旬な食材を食べ たいなら、このお店。なんかをピックアップして いるんですけど、そんな店のひとつになれれば最高かなと。

B:EGOZARU はそれでいうと何になるの? 

岡:有機野菜や、ラクレットチーズ。あのハイジ がオーブンとかで焼いて食べてたような感じか な。これは岡山でもホテルとかじゃないとなかな かないかな。これをこのお店で始めたのも先ほど いった差別化のひとつなんで、女子受けも良く、 味と見た目のインパクトがあるので、お客様から も人気のある一品です。


B:では EGOZARU さんで働く一色さんからも お話を伺いたいのですが、まずなぜここで働こう と思ったんですか? 

一 色(以 下 一):移 転 前 のEGOZARU から働いていて、新店がオープンと聞いて、一度は 新店の立ち上げに携わってみたかったし、自分もいつか独立したいので、自分の可能性を知るための勉強も兼ねて、という思いがありました。

 B:その立ち上げからオープンして少し経った今、 見えてきたことはある? 

一:私自身がオーナーじゃないのですが、第3者から見て大変だなと。通常業務とは別に、これま で以上に数字やお客様の流れを気にしないといけないですし。

B:なるほどね。前の EGOZARU の時のお客さんも相変わらず来て頂いているのか、それとも以前とは雰囲気も変わってお客さんの層が変わったりしましたか? 

一:以前からの常連さんは変わらず来て頂いてい ます。また、新しいお客様としては、ワインを楽しむ方だったりがお客様層として増えたと思いま す。

B:働いている皆さんから見て社長はどう?

 一:昔の EGOZARU からずっと「あったかい」 人です。

B:一色さんの EGOZARU 一押しメニューを教 えて下さい。私これに気合い入れてます!的な。

一:前菜を私が担当させてもらっているんですけど、それもひとつひとつこ調理法にもこだわっています。例えば低温調理など結構時間を費やして 作っています。それによって牛であればしっとり したり、調理法ひとつですごく味や食感が変わる んですね。そういったところを自分の中ではこだわっています。

B:EGOZARU という場所での、一色さんの目標 はありますか?

一:ここに来たお客様にサービスも料理も満足し てもらいたい。

B:おー!ちゃんと社員教育が通ってるね! 

岡:社長ですから(笑)。 

B:一般的に飲食業会は、きつい、汚いっていう イメージが多少なりあるとよく聞くのですが、ま して女性となると働く方は少ないと思うんですが、それはなぜだと思いますか?

一:やっぱり労働時間ですかね。夜遅くなるとい うこともあって、どうしても時間的に長く続けれる方が少ないんですよね。でも自分は料理すごく好きなんです。女性だからっていう区別はされたくなくて、その中でもこの道で絶対一番になりたいんです。


B:では最後に、今後飲食業を目指す方にメッセー ジをお願いします。 

岡:飲食業会は、、夢しかありません! ( 笑 ) 

一:食べることは人間の必要不可欠なことなので、 それの手助けじゃないですけど、より楽しめる職業だと思います!


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✳︎Guest

岡田 信衛

EGOZARU オーナー

✳︎Guest

一色  優奈

EGOZARU スタッフ

✳︎Interviewer

BAZ-K

THE MANSIONオーナー

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